フラメント【湊静】

11.フラメント:誓約(小指 贈り物 止まる)/湊静  水底から水面へと、浮かび上がるような覚醒だった。手探りでスマホを探し当て、画面をつける。ブルーライトが容赦なく目に刺さった。午前二時、部屋は静寂が広がっている。  夕方、湊に支えられるようにして帰宅してからこんこんと眠り続けていたらしい。熱っぽさはもうない。思考はクリアで、身体全体のだるさも消えている。  夢かな、とぼんやり思った。あの夕焼けと、歩道橋。湊のまっすぐな瞳と、包み込むような声。待つよ、という言葉が、頭の中で反響していた。  もし立ち止まるようなことがあったとしたも、湊は待ってくれる。その事実だけで、どんな贈り物をもらうよりも、身体中が喜びで震えるようだった。  机の上には赤い箱が並んでいる。夢じゃない。次の朝は、新しい自分で迎えたい。  小指で結ぶ約束はなくとも、並んで、歩いてゆけるように。11.フラメント:誓約(小指 贈り物 止まる)/湊静

水底から水面へと、浮かび上がるような覚醒だった。手探りでスマホを探し当て、画面をつける。ブルーライトが容赦なく目に刺さった。午前二時、部屋は静寂が広がっている。
夕方、湊に支えられるようにして帰宅してからこんこんと眠り続けていたらしい。熱っぽさはもうない。思考はクリアで、身体全体のだるさも消えている。
夢かな、とぼんやり思った。あの夕焼けと、歩道橋。湊のまっすぐな瞳と、包み込むような声。待つよ、という言葉が、頭の中で反響していた。
もし立ち止まるようなことがあったとしたも、湊は待ってくれる。その事実だけで、どんな贈り物をもらうよりも、身体中が喜びで震えるようだった。
机の上には赤い箱が並んでいる。夢じゃない。次の朝は、新しい自分で迎えたい。
小指で結ぶ約束はなくとも、並んで、歩いてゆけるように。

fin.

191108
タイトルの意味と、小指のワードで最初にイメージしたのが指切りでした。誓約とまでなると重いのでもうちょっと軽く約束的なことを考えたのですが、湊静の約束とか10話以上のものあるか???ってこんがらがってきたので10話後の静弥くんということにしました。まあ10話直後の湊アンド静弥ってわたしの中ではまだ付き合ってないんですけど……。でもこのまま進めば湊静になるのは間違いないので!!8話以降深いところに沈んでいた静弥くんがようやく息継ぎできた、みたいな、そんな感じ。

 

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