所詮俺は、氷菓ひとつで買収されてしまうのだ。
もともと5分前行動をする人でもないが、バッテリーミーティング前に嫌な予感がして食堂に探しにきたらこれだ。調理師さんにもらったという氷菓を両手にご機嫌だった鳴さんは、不用意に近づいた俺の口のその片方を突っ込み「はい、共犯」と悪い顔で笑った。食べながら監督の前に行けるはずもない。
「鳴さんがいないと始められませんよ」
「わーってるって」
冷たいそれを一気に食べきると、調理場にお礼を告げてから後腐れなく食堂を出た背中を追いかけた。
鳴さんがいないと。試合と同じ。投手(エース)が投げないと、野球は始められない。
真夏の太陽を想起させるひと。それをただ見つめる向日葵ではなく、近づけるものになりたい。蛍光灯の下、まだ薄い影をそっと踏んでみた。
どうしようもなく暑い夏が、また始まる。
fin.
190711
8 クーマ(暑い)樹鳴
リクエストされてないけどこれは樹鳴だろ!って思ったから勝手に書いた。ひまわり畑と鳴さん、めちゃくちゃ似合うな~~!そこで樹くんとアイス食べてほしいな~~!!って思ってたけどいろいろ考えた結果ひまわりが咲く時期に高校生のふたりがひまわりの咲くところでアイスを食べるシチュエーションを作ることが無理だった。だって夏大真っただ中だし、去年はそこまで距離が縮まってないだろうし…。原作厨はそういうところがめんどくせえな!
食堂のおばちゃんから「鳴ちゃん、あとでいいものあげるから」って耳打ちされてアイスもらう鳴さんめっちゃかわいい。あとミーティング忘れてたわけじゃないけど、せっかくくれるっていうのにもわらないわけにはいかないじゃん?っていうのもアイドルの鑑。樹くんに無理やり食べさせて共犯にするのは初期イメージから変わらなかった。
わたしも鳴さんにこっそりアイスをあげる食堂のおばちゃんになりたい!!!!!!!!!
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